第55回:お節介と感謝されるアドバイスの境界線

よかれと思ってアドバイスしたのに、「余計なお世話だ!」と言われてしまった経験はありませんか?

逆に、説教をしたのに、「素晴らしいアドバイスをありがとうございます!おかげで頑張れます!」と感謝されるケースもあるかもしれません。

この両者を分かつものは何なのでしょうか?

今回は、この両者の違いを徹底解説いたします!

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<ラジオ書き起こし>

 

2020年が終わるまであと1ヶ月を切りましたね^^;
多くの人にとってコロナに翻弄される1年だったと思います。
でも、せっかくの2020年、コロナで家から出られないなら、家でできることで、新しい趣味を始めたり、楽しいことをしていきましょう!
一年で最もホットなイベント、クリスマスもそろそろありますし、とにかくあと1ヶ月全力で楽しんでまいりましょう!!
さて、今日のテーマですが、
「おせっかいとアドバイスの境界線」
というお話をしてみようと思います。
よく、「せっかく人が親切で言ってやってるのに!」というセリフを聞くと思います。
これは、よかれと思って助言したら、逆にキレられたみたいなシーンでの台詞ですよね(苦笑)
でも、逆に「素晴らしいアドバイスをありがとう!おかげで頑張れそうだよ!」
と言われることもあるはずです。
ということで、今回は、この両者を分けるものは何なのか?という話をしてみようと思います。
では、さっそく結論から言っちゃおうと思います。
両者を分けるものは、相手のモチベーションを上げるものなのか、下げるものなのかの違いだと思います。
よく、「あの時、○○さんに説教されたおかげで、今の僕があります!」みたいな台詞を聴きますが、これは、説教なのに、相手のモチベーションを上げることに成功しているから感謝されるというロジックなのだと思います。
逆に、相手のためを思って優しい口調で伝えても、相手のやる気を削いでしまうのであれば、「余計なお世話」・・つまり、お節介になってしまうわけですね。
例えば、子供の頃、親に「宿題やった方が良いよ」「勉強しなさい!」と言われて、「せっかくこれからやろうと思っていたのに!言われたからやる気がなくなった!」と反抗するみたいな体験は、多くの人が通ってきていると思いますが、正にそれがそうですね。
モチベーションとかテンション・・もしくは集中力みたいなものって、自力で上げるのに時間がかかっちゃうんですよね。
側から見れば、なにもやっていないように見えても、自分の中でモチベーションを上げる葛藤をしているわけです。それを頭ごなしに断罪するように言われると、せっかく少しずつ上げてきているモチベーションのゲージが0になっちゃうんですよね。
また、普段、ギリギリのところで保っているモチベーションを、他人の余計な一言で下げられちゃうわけですから、イライラもするってものです。
じゃあ、どうすればモチベーションを上げられるのかという話ですが、先ほどの説教したのに感謝されるという場合であれば、そこに「共感」と「信頼」があるんだと思います。
「あなたの思っていることは分かるし、自分にもそういう時期があった。その上で、苦しいかもしれないけど俺の言う方法で頑張ってくれれば、かならず状況が好転する!だから、一緒に頑張ろう!」というメッセージが伝われば、仮に口調は説教っぽいものであっても「愛」を感じるし、「分かってくれている」感を肌で感じられるから、モチベーションが爆上がりするわけです。
逆に、「勉強をしなさい」のパターンというのは、「放っておくと、どうせ勉強をしないんでしょ?」という決めつけが入っているので、「分かってくれていない」とか、「ダメな子って思っているんだ」という、ガッカリ感がすごいんだと思うんですね。
だから、「もういいよ!」という風にキレてしまう子も多いし、「どうせ分かってくれない」って感じでグレていく子も多いわけですね。
このとき、重要なことは、相手の立場に立てているのか?ということと、社会通念や自分の中での常識という尺度だけで、相手にアドバイスや意見をしていないかということです。
いつもラジオで言っているように、人間には一人一人異なる価値観と世界が存在します。そこに土足で踏み入るようなことはしてはならないんです。
「その考え方は間違っている!」と言われて、素直に喜ぶ人なんていません。
そのアドバイスが、いくら一般的に良いとされる考え方であっても、押し付けられる方の世界観を踏みにじるものであれば、余計なお世話も良いところです。
「こういうもんだ!」って決めつけられたら、この人は僕の私の世界を理解しない人なんだって、心を閉ざすだけです。
自分の正義感や常識の押し付けをするから、お節介と言われちゃうわけですね。
だから、常に相手の世界を尊重した上で、共感と愛情と共に人にアドバイスをしてくことが大切だと思います。
ちなみに、これは教育の世界でも同じこと言えると思います。
例えば、何かを教えるときに、相手が勘違いしていることがあったとしても、頭ごなしに「それは間違っている!」と決めつけて伝えてしまうと、途端に相手は聞く気を失います。
こう言うと、「相手が間違ってるんだから言ってあげるのが優しさだろ!?」と言われるかもしれませんが、自分が同じ立場だったらと考えてみて下さい。
自分が勘違いしていたと言うことを気づくのはことですが、人間には、同時に「恥」と言う感情が存在します。
この感情は非常に厄介で、冷静さと素直さを両方失ってしまう危うさをはらんでいます。
つまり、間違っていると指摘されたところから、この「恥」の感情が生まれ、その後の話が入りにくくなってしまうのです。
だから教える側は、この相手の感情をしっかり理解して、間違っていると決めつけるのではなく、「確かに多くの人がそういう風に考えますよね?実際私も以前はそういうふうに思っていました」といった感じで、相手に寄り添う姿勢が重要です。
こういう風に伝えれば、相手の恥の感情を最小限に抑えられ、かつその後の話をスムーズに進めることが可能になります。
この共感能力と愛情を持ってすれば、お節介な人にならずに済むと思いますよ。
と言うことで、今日はこんなところにしておこうと思います。
いつも最後までお聴きくださりありがとうございます。
それではまた次回を楽しみにしていてください。さようなら!